Storia di Roma - Indro Montanelli

 「27 暗殺」まで読了。



 リミニの近くに細い小川が流れている。カエサルが内戦に踏み切らなければだれも覚えていないような小さな流れにすぎない。このルビコン河が、ガリア・キセルピーナ属州とイタリアとの境界線となっており、その北岸までは属州総督の軍が集結できるが、南へ兵を進めることは法により固く禁じられていた。歴史家は、カエサルがこの河の岸で苦しい思いに身を焼かれているところを描き出す。だが実はカエサルがそこへ着いた時、すでに決意を胸に秘めていたのであり、より正確に言えば、その決意を実行に移していたのである。

モンタネッリ ローマの歴史 26 ルビコン河より