ビックリしたのは

世界史のIV番のCに、去年の4月の頭から5月の末まで読んでいた本がネタになって出題されていたことです。一番最初の問題が、
   「この小説の作者名と作品名を記せ。」
正直なところ、どのくらいの受験生が答えられるのでしょうね。イントロダクションは、
   「元徒刑囚を主人公とするフランスの歴史小説(1862年刊)から引用」
とあるのですが、主人公のジャン・ヴァルジャンはまったく出てこず、レミゼのミュージカルのポスターなどでよく出てくる、テナルディエの宿屋の玄関を貧しい身なりで掃除をする少女の頃の絵で有名なコゼットも出てきません。引用されているのは、ユゴー自身のモデルとされているマリウスの思想的な変遷が取り上げられている場面ですからね。フランス大革命をテーマにしたことはわかっても、ヴィコトル・ユゴーレ・ミゼラブルとまで気がつく人がどれくらいいるのか興味があります。でも、意外と多いかな?
 ここで取り上げられていた、
   「皇帝万歳!」

   「自由でいることだ」
は、若き日のユゴーが投影された、マリウスの政治的、思想的な立場が変わっていく契機となる場面ですから。で、「問題はできたのか?」ですか。「さぁ^^;、作品の概略が理解できる程度には」と言った辺りでしょうか?