宣言通りに

まずは昨日の「超歴史スペクタルII『古代ローマ夢と挑戦!!』」から書きましょうか? メインはタイトルからは類推が難しい、ユリウス・カエサルについてでした。カエサル古代ローマで最重要人物であり、共和制から帝政へローマが大きく変わるきっかけとなった人物であることは間違いないのですが、それだけで「古代ローマ夢と挑戦!!」というタイトルをつけるのは大きすぎるんじゃないかなぁ。と番組を見る前から思っていました。色んな理由はあるんでしょうけれどもね。
 番組の内容については、ユリウス・カエサル ルビコン以前 - ローマ人の物語IVユリウス・カエサル ルビコン以後 - ローマ人の物語Vを読んだことのある人にとっては、補足的なものになっていたことは仕方がないでしょうね。一昨年のビートたけしさんとの番組のように、本ではわかりにくい映像や音声をフォローする手段としては、言うことないと思います。僕が一番良かったと思ったシーンはアレシアの戦場の再現シーンです。塩野さんの作品中では断面図と文章での記述でしたが、再現シーンで3次元的に、そして実際の木を使用しての再現で、ずいぶん理解が深まったと思います。
 ただ、ルビコンを渡って以降、ポンペイウスとの戦闘が終わるまでの内容が飛んでしまったことにはビックリしたんですけれどもね。時間的には仕方がなかったのかなぁ。元老員派と民衆派について前半で詳しい内容があったことから考えると、ガリア戦役よりポンペイウスとの内乱について詳しく触れる方が良かったんじゃないかと個人的には思います。皆さんいかがでしょうか?
 この番組を通じて、多くの方がローマ人の物語に興味を持って頂けたらとても嬉しいのですが、もし、余力があるのであれば、カエサル自身が書き残した「ガリア戦記」と「内乱期」を是非読んで頂きたいなと思います。人物を知る一番の手段は、その人が書き残した作品に触れることだと思いますので。