Die Leiden Des Jungen Werthers - Johann Wolfgang Von Goethe

ゲーテ 若きウェルテルの悩み」読了しました。

若きウェルテルの悩み (岩波文庫)

若きウェルテルの悩み (岩波文庫)

 ここのところ好きなことは「読書」とは言えない状態だったので,ゆっくりと時間をかけて1冊の本を通読しました。ちょっとテーマとしては重いかなと思ったのですが,短い本だったので通読できました。
 でも,考えることが多い内容でした。ここまではっきりしたような状況になったことはありませんが,自分がそういう立場になればどうするんだろう? と考えると簡単に答えは出ないような気がします。いくら時代や文化的な背景が違うと言っても,人を愛すると言うことはむずかしいですね。
「悩むからこそいい答えが出る」ということは,頭ではわかっていても,なかなか行動には踏み出せないものです。ウェルテルは自殺をするという選択をしてしまいますが,それまで経験や周囲の状況,相談できる人達などにより選択も変わってくるのでしょうね。「問題解決能力」とひとことで書いてしまえるのですが,この「能力」をどうやって習得していくのか,その「内容」をどのように深いものにしていくのか。考えるヒントがたくさんありました。

 この「若きウェルテルの悩み」では,すでに婚約が決まっているロッテとアルベルトのカップルに男性のウェルテルが関わっていくというパターンですが,「風と共に去りぬ」になると,アシュレイとメラニーカップルに女性のスカーレットというパターンになりますね。どちらも主人公ではない2人がカップルというパターンですが,男性が主人公のケースと女性が主人公のケースでの共通点と相違点があるのは興味深いと思います。もちろん,これ以外にも三角関係をテーマにした作品はありますし,「風と共に去りぬ」を持ち出してきたのはちょっと強引ですけれどもね。「風と共に去りぬ」はレッド・バトラーがいることで,よりストーリーが展開していますし,ウェルテルよりものちの時代の作品ですからね。

風と共に去りぬ (1) (新潮文庫)

風と共に去りぬ (1) (新潮文庫)