Lyre & Sonnet

 村治佳織さんがDECCAに移籍されてから,第3弾のアルバムがリリースされることになりました。タイトルは「ライア & ソネット Lyre & Sonnet」になっています。ソネットは何となくわかるけれども,ライアって何? というわけで,Oxford Dictionary of Englishで調べてみました。

Lyre
noun a stringed instrument like a small U-shaped harp with strings fixed to a crossbar, used especially in ancient Greece. Modern instruments of this type are found mainly in East Africa.
とのことです。ジーニアス英和大辞典だと「(古代ギリシアの)竪琴」となっています。英語の定義の「小さなU形のハープのようなもの」ということで,ギリシア神話をテーマにした絵画でよく見るようなハープのことなのだと思います。ギターの原型なのか,それとも今回の村治さんの曲がギリシアなどを意識されているのか,それとも別の意図があるのかどうなのでしょうか? このLyreの謎は時間が経つに連れて,村治さんの言葉で語られるんだと思います。
 次に,ソネットもきっちりと意味を把握するために調べてみました。
sonnet
noun a poem of fourteen lines using any of a number of formal rhyme shemes, in English typically having ten syllables per line.
とのことです。ジーニアス英和大辞典でも,これを日本語にしただけで,「ソネット,14行詩」と書いてあります。

 今回の作品では,村治さんがコンサートやコスタリカのDVDでの特典サイトで語っておられた通り,「ギターと合唱」による作品になっているようです。だから"Sonnet"なのでしょうけれど,雰囲気はどんな感じになるのでしょうか? どういう作品になるのか楽しみですね。これまで,アランフェス協奏曲やResplandor de la Guitarraのように,オーケストラとの作品はありますが,合唱ははじめてですしね。Dulcineaでは,7/24の時点では,レコーディングは終わったとありました。

 曲目を見てみると,
《予定曲目》
ビクトリア:おお何と栄光に満てる王国
パッへルベル:カノン
カステルヌオーヴォ=テデスコ:「ジプシーのロマンス」より
ヴィラ=ロボス:5つの前奏曲
ボロディンダッタン人の踊り(歌劇「イーゴリ公」より)
タレガ:アルハンブラ宮殿の思い出 [ギターソロ]
ほか

ということで,やっと(?)アルハンブラ宮殿の思い出が収録されるようです。これまで,コンサートのアンコールでは,高い確率で「アルハンブラ宮殿の思い出」を演奏されていたのに,「どうして収録している作品がないんだろう?」と相方と話をしていたのですが,このDECCA移籍3作目のLyre & Sonnetで収録されるようです。「アルハンブラ宮殿の思い出」がどういう感じに収録されているのかも楽しみです。また,これで聴きたいときに聴くことができるようになります。

 このCDの発売を記念したコンサートについても,いつも通りに告知されました。Lumièreのときはクリスマスコンサートだったのですが,村治さんの手の病気で5月に伸びてしまいました。今回は合唱ということもあってか,いつものいずみホールでのクリスマスコンサートではなく,大阪シンフォニーホール大ホールで11月22日(水)19:00に開演するようです。シンフォニーホールでの声楽アンサンブルとギターという組み合わせは,僕にとってははじめてなので,これも楽しみですね。また,コンサート前にCDを聞き込むという,ここ数年のパターンを繰り返しそうです。
 お値段は,S席 \6,500 A席 \5,500 B席 \4,500(全席指定・税込)ということです。一般発売は9/9からですが,ムジカキアラではいつも通りに,2006年8月18日(金)正午12:00 〜 2006年8月21日(月)午前10:00で先行販売するようです。この先行販売では,「S席だけ」と言ったように,一番高い席だけというケースが多いのですが,今回は(今のところ)特に何も書いていません。それでも,1,000円違うだけだったら,合唱もある初めてのパターンなので,S席で聴きたいなと思います。お金を貯めないとね。