Res Gestae Populi Romani

OMNIAE VIAE QUAE AD ROMAM DUXERUNT
今日の帰りがけに本屋さんに寄ったところ、「すべての道はローマに通ず - ローマ人の物語X」が売られていたので早速買ってきました。いやぁ、びっくりしましたねぇ。
#以下、ネタバレです!!


全十五巻を予定している『ローマ人の物語』の中の一巻を、ローマ人が気づきあげたインフラストラクチャーのみに捧げたいという想い

すべての道はローマに通ず - ローマ人の物語X はじめに より
が実現した作品なのですから。しかも、インフラストラクチャーといっても、ハード・ソフト双方のインフラストラクチャーが取り扱われるのですから、びっくりしました。本の構成も、今までの9巻とはずいぶん違っていて、図や写真、地図がいっぱい載っています。最後のカラー図版ではローマ時代と現代の街道網と鉄道網の比較が載っていたり、遺跡の写真も載っていたりして、このX巻は参照することが多くなりそうです。ひょっとして2冊同時に勝手読み進めたほうがいいのかなと思ったりしましたが、実際に作品を読む前にあれこれ書くことはやめることにしましょう。
 でも、


 要するに私は、読んでくれるあなたに向かって、まだ読みはじめもしない前から、覚悟してください、と告げているのだから、著者としてはこれほど奇妙な言明もないことになるが、迷いに迷った末にしても、やはり書くべきだと思ったのだから仕方がない。

すべての道はローマに通ず - ローマ人の物語X はじめに より
とのことですから、塩野さんも冒険をされているという意識はあるのでしょうね。
 個人的には、電気の話があったらいいなぁ。と思ったのですが、ローマ時代にそれを求めるのは酷とでしょう^^; でも、街道網図を見て、系統図を思い浮かべてしまったんですよね^^; 作品を読んでみないとよくわかりませんが、案外似ているところがあるかもしれません。
 帯には「シリーズの頂点をなす最高傑作」とありますが、本当に最高傑作かどうなのかといったことも読み進めないとあれこれ書けませんし。
 ちなみに、一番後ろに乗っている著作一覧には「ルネサンス著作集」の7作が新たに追加されていました。次のXI巻からは、表側と裏側の2箇所に著作一覧が掲載されることになるんでしょうね。