特に語学に効く心理学大人の学習自己チュー宣言

 香山リカさんの「特に語学に効く心理学大人の学習自己チュー宣言」を読みました。EJを定期購読していることから毎月届いているマガジンアルクに掲載されている,「香山リカの通信講座の心理学」「香山リカの語学に効く心理学」から取捨選択されたものがまとまって,1冊の本になっています。
 この本では,特に語学を対象として,勉強を続けていくモチベーションを保って行くに当たって直面する課題について,どのように対応すればいいのかという答えの1つを,心理学の観点から香山さんが提示していらっしゃいます。これまでの連載を読むとともに,今回,本の形で一通り読んでみて考えたことは,自分にとって必ずしも必要でない語学という勉強を続けて行くに当たっては,
・できるだけポジティブに考えること
・真剣に思い詰めないこと
・なかなか勉強の効果が実感されなくても,止まらずに少しずつ続けていくこと
が大切なのだということでした。語学は止めてしまうと,そのまま少しずつ下がっていってしまうというのは体験からもわかっていることなので,自分の精神状態のコントロールをしつつ,少しでも前に進んでいけたらと思っています。上で書いた3つのこと,特に一番上のポジティブに考えることは,語学だけではなく,仕事のことやプライベートのことでも大切だなと思います。心理状態だけではなく,物事をどうとらえると上手くいくのかという訓練でもあるのでしょう。それができるためには,この前にも書いた,「いろんなものの見方ができる」想像力が1つのキーワードなのだと考えます。
 以下,印象に残ったところをいくつか。すべてではありませんが。



 世の中には,「自由にマイペースで勉強した方が身に付くもの」と「決められたお仕着せのプログラムに沿って機械的に勉強した方が効率的なもの」の二つがあると思います。……
 そして,一度,「すべておまかせ」とレールの上に乗ってみると,意外に「私はビジネスのために英語学習をしているわけじゃないから,Eメールはいらないかも」と自分にとっての要,不要がよく見えたりするものです。


 学習意欲の波が去ったからといって,完全にはやめてしまわないで欲しい。波はまた必ずやってくるので,それまではやめたくても「一時中断」くらいにとどめておいた方がいいでしょう。「完全中止も一時中断も,語学が身につかないのは同じじゃないの?」と思うかもしれませんが,少なくとも自己評価のダウンは防ぐことができます。そして,自己評価さえキープしておければ,不思議とそのうち「そろそろ勉強でもしてみようかな」という気分にもなるものなのです。「やめる」と「長い間の一時休止」は絶対にチガウ。

特に語学に効く心理学大人の学習自己チュー宣言
~「特に」語学に効く心理学~おとなの学習 自己チュー宣言!

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