点検という行為は

 期待値としてはプラスなので,点検をすることで機械をメンテナンスしていくわけですが,対象物が多くなると,ほかに統計的性質を示すものと同じく分散を持ちます。というわけで,点検をすることで悪くなると言うことが往々にしてあるわけです。良くあるパターンは,普段触らないところを分解してしまったばかりに,そこの調子が悪くなってしまったり,最悪のケースでは壊してしまったり。ただ,点検という行為はリスクとリターンを比べると,先述の通りリターンの方が圧倒的に大きいので,適当な頻度で実施されるわけです。この頻度が大切なわけで,むやみやたらやればいいと言うわけじゃありません。それだけ壊してしまう頻度が上がってしまうわけですから。点検というといいイメージを持たれることが多いようですが,このリスクまで含めた評価を技術者がしないといけないのでしょう。ただ,株が身近になってきたことによって,リターンとリスクという考え方は以前よりも広く受け容れられているような気がします。