イタリア旅行記(2日目 - ローマ初日)

 今日から活動を開始です。ちょうど前日にホテルに入ったのが21時過ぎということで,ローマに着いてからはどうせ寝るだけだったので,ぐっすりと睡眠したからか時差ボケはほとんどありませんでした。2人とも元気に朝ご飯を食べています。去年の秋に某国に行ったときに,会社の上司から,
「ビュッフェスタイルの朝ご飯でのビフィズス菌補給(=ヨーグルトを食べること)は,体調をよくする」
ということを教えていただいたので,早速ビフィズス菌を補給しています。
 ローマの街中での移動手段は,主にバスを利用しました。まずはホテルの近くにあるテルミニ駅に行って,バスの1日乗り放題のチケットを購入します。自動販売機を見て購入するのですが,英語での案内があるので特に問題なく購入ができました。最初にどの言葉で表示するのかというボタンがあるので,イギリスのユニオンジャックのボタンを押すだけです。その後は4ユーロを入れておしまいです。旅行中はすべてユーロでの買い物だったのですが,僕が旅行したときは1ユーロ = 167円程度でした。簡易的に1ユーロ = 170円と計算しても面倒なので,3ユーロ = 約500円なので,街であれこれ値段を見るときは,これで計算をしました。となると,4ユーロで1日乗り放題というのは,660円くらいということになります。

 テルミニ駅からはバチカンへ行く64番線へ。これに乗って,チケットを印字マシンに挿入して,チケットに「いつ乗車したのか」を印字します。これで検札がきてもチケットを見せれば特に問題なく対応できます。

 ちょっと周辺を歩きたい(これからあちこち歩くのに,こういう気を起こしたのが間違いだとすぐに気がつくのですが)という気になって,1つ前のバス停でわざと降りて,ヴァチカンまで歩こうとしたのですが…,方向を間違えてジャニコロの丘に行ってしまいました。途中で気がついて引き返す。やっぱりよくわからない土地では,無駄なことをしないというのは鉄則のようです。

 そのあとはヴァチカンへ。サン・ピエトロ大聖堂に入ると,入り口すぐにミケランジェロピエタがあります。
「得をするのはあなたです」
ミケランジェロが言ったピエタですが,実物を見るとすばらしい作品ですね。このあともいろいろ見ているのですが,詳しく書くといくら書いても終わらないので,とりあえず中の作品を一通り見たと言うことだけ。
 ちょうどサン・ピエトロ大聖堂を見学をしていると,周辺の警備の人から,
「ここからしばらくは,この先は通行止めになる。しばらくすると通れるから待っておいて。」
とのこと。5分くらい待っていると,法王のヴェネディクト14世を中心に,何人かの聖職者が前を歩いてきました。法王は手を挙げながら周りの人に祝福を。こういう機械って,サン・ピエトロ大聖堂にいても,そんなにないんじゃないかなと思います。ちなみに,サン・ピエトロ大聖堂の宝物庫を見学した後にもこの列に遭遇し,2回法王を見ることができました。こういうのはタイミングなのでしょうけれども。おそらく聖堂内でミサを主催され,その前後の移動にタイミングがあったのだと思います。

 それが終わった後は,クーポラへ。事前にBBSで頂いた情報とガイドブックでは,入場が4ユーロでエレベータを使うと入場料が5ユーロになるということでしたが,実際に行ってみると,入場は4ユーロのままでしたが,エレベータは7ユーロになっていました。ただ,距離が長いし,旅行が始まったばっかりだったので,今回はエレベータで行きました。先ほどの計算法なら6ユーロの1000円 + 1ユーロで1200円弱と言うことになります。クーポラの上から眺めるローマの街並みは素晴らしく,2,500年以上の歴史をかけて創り出している街並みに相応しいものだなと思いました。

 この後なら,ヴァチカン美術館に行ってシスティーナ礼拝堂へ…というのが通常のルートなのでしょうが,この日はヴァチカン美術館はお休み。というわけで,これは明日にまわして,お昼を食べてからはカステル・サンタンジェロへ。この城に攻め入るにはどうしたらいいのかとか。アレッサンドロ六世が立てこもったときは,どんな感じだったんだろうとか,中の牢獄を見て,
「期限がわからずにここに入れられるのは相当なプレッシャーだろうなぁ」
というような話をしていました。相方と前提知識が似通っているのですが,こういう話がスムーズにできるというのも変な感じだなぁとお互いに(^^;

 そのあとはバスに乗って,カピトリーノの方へ。カピトリーノ美術館に行ってきました。ミケランジェロが設計したマルクス・アウレリウスの騎馬像を中心としたカピトリーノの丘の風景を写真に撮りながら,マルコ・ダンドロが騎馬像設置の風景を見ているという場面を小説中に書いた塩野さんはどこをどのように見ていたのだろうと考えたりしていました。カピトリーノ美術館では,丘に設置されているマルクス・アウレリウスの騎馬像の本物をじっくりと。やっぱり本物とレプリカでは醸し出す雰囲気が違います。この違いはどこから出てくるのでしょうか?

 カピトリーノの丘からは,すぐ下にあるフォロ・ロマーノへ。セプティミウス・セヴェルス帝の凱旋門元老院跡などのローマ時代の遺跡とともに,発掘作業をしている作業員の方を見ながら,コンスタンティヌス帝の凱旋門の方へ。遺跡の発掘作業をしているのは,中年のおじさんが中心なのかなと思っていると,20歳前後の女子大生が一番多かったです。炎天下での作業なので,ほぼノンスリーブで。情熱がないとできない大変な作業だと思います。

 コンスタンティヌス帝の凱旋門からはすぐ向かいにあるコロッセウムへ。ここもローマに来たからには必ず押さえておきたい場所だなと思っていました。1F, 2Fへの移動の箇所が限られているんですね。これを前もって知っておけば,もう少し効率よく見ることができたなと思います。それにしても,ローマ文化は石の文化ですね。意志による建造物をきちんとした設計で造っているので,二千年近く経ってもあれだけの形で残っているんだなと思いました。ぱっと見た感じ,甲子園よりは狭そうです。甲子園は二千年残るでしょうか? 中での催し物はずいぶん違いますが(といっても,目的はほとんど変わらないと個人的には思いますが),こういう共通点を考えながら見るのもおもしろいなと思います。

 これでちょうど17時過ぎだったので,今日はそのまま夕食へ。夕食が終わってからはホテルに戻り,明日の作戦などを含めて,あれこれ話をしていました。